ソフトウェア開発を行うときに、皆さんはソースコードを バージョン管理 していますか?
バージョン管理とは ファイルの編集履歴を蓄積させ、バージョン間の差分を確認したり、特定バージョンのファイルを取得したりなどできます。
複数人でソフトウェア開発を行う場合は、バージョン管理を行うサーバを立てて、ソースコードを一元管理することで、ソースコードを複数人で共有しながらスムーズに開発することができます。
もちろん、一人でソフトウェア開発を行うときも、ファイル差分が一目で確認できるため使ったほうが良いと思います。
今回はローカル環境(Windows 10)にバージョン管理システムを導入する方法をまとめます。
利用するバージョン管理システムは Git です。
必要なソフトについて
インストールするものは下記です。
GUIクライアントソフトにマージツールが付属されているのですが、私としては別のマージツールのほうが使い勝手が良いので、Gitをインストールする前にマージツールをインストールします。
Windows用マージツール
WinMergeというソフトになります。日本語版を提供しているサイトにアクセスします。
すごく見やすいサイトで、32bit版 と 64bit版 のどちらかを選択してダウンロードします。
インストーラーのダウンロードが完了したら、インストーラーを起動してインストールします。
特にデフォルト設定のままでも問題ありません。
※本記事とは関係ないですが、追加タスクの選択で 「エクスプローラのコンテキストメニューに追加」 にチェックを入れることをお勧めします。簡単にファイルの差分を確認するのに役立ちます。
Windows用Git
バージョン管理システムの肝であるGitをインストールしていきましょう。
下記公式サイトからダウンロードします。
インストーラーのダウンロードが完了したら、インストーラーを起動してインストールします。
注意すべきところは下記です。
Gitコマンドを簡単に呼び出せるようにPATH設定を行います。
基本的に後程導入するGUIクライアントを用いてGitを呼び出すため、ここは上記の通りデフォルトのままで問題ありません。
※WindowsのコマンドプロンプトでGitコマンドを呼び出せるような設定になります。
HTTPS接続時に使用するライブラリについての設定になります。
ローカル内で利用するだけであれば上記設定で問題ありません。
Gitへのコミット時やチェックアウト時などに改行コードを自動変換するかどうかなどについての設定になります。
便利な反面、無意識に自動変換されてしまうため、テキストエディタなどを用いて明示的に改行コードを変換することをお勧めします。そのため、上記の設定の通り、改行コードの自動変換をしない設定しします。
Git Bashの時に利用するターミナルエミュレータの設定です。
ここもGUIクライアントを利用するため、利用する場面がほとんどないため、デフォルト設定で問題ありません。
その他の設定ですが、ここはスルーで、デフォルト設定で問題ありません。
これでWindows用Gitのインストールは完了となります。
GitのWindows用GUIクライアント
最後にGUIクライアントツールをインストールしていきます。
公式サイトのダウンロードページから 本体 と 日本語パッチ をダウンロードします。
Download – TortoiseGit – Windows Shell Interface to Git
まず本体のインストールを行います。
デフォルト設定で問題ありませんが、インストール完了後にスタートウィザードを起動するかどうか問われます。日本語パッチインストール完了後に変更するので、ここでスタートウィザードをスキップしても問題ありません。
そのあと、日本語パッチをインストールします。
インストール完了後に、「Configure TortoiseGit to use this language」にチェックを入れれば自動的に日本語に設定変更されます。
手動で切り替えたい場合は、デスクトップなどの何もない適当な場所で右クリックを押し、TortoiseGit -> Setting を選択します。
Settingウィンドウが開きます。
General(全般)タブの右上のほうに Language があるので、そこで切り替えることもできます。
ここまで来たら、一度Windows自体を再起動しましょう。
TortoiseGitはバージョン管理にあるファイルに更新があった場合などが一目でわかるようにアイコンが変わるようになっています。
※下記は例です。(この機能が一番魅力ですね)
設定変更
最後に、インストールしたソフトの設定変更を行います。
Gitの設定
コマンドプロンプトを起動して下記の設定を行います。
>git config --global user.name <コミット時に設定する名前>
>git config --global user.email <コミット時に設定するメールアドレス>
※例
>git config --global user.name "test taro"
>git config --global user.email hogehoge@example.com
>git config --global core.quotepath false
※git commit や git status で日本語の表示をできるように
上記設定を行うと下記にファイルが自動生成されます。
C:\user\<ユーザ名>\.gitconfig
TortoiseGitの設定
ソースコード差分の確認をする際にWinMergeが起動されるように設定変更します。
設定ウィンドウを開いて下記の通り、差分ビューアーを外部に設定し [...]ボタンを押して、WinMergeの実行ファイルを指定します。
※すでに設定済みであれば変更不要です。
これでGitの使える状態を準備できました。
次回は、実際にソースコードをGitでバージョン管理に登録することについてまとめようと思います。
では!