仮想マシンを構築してLinuxをインストールするまで説明してきました。
今度は、作った仮想マシン と 仮想スイッチ の間に仮想ルータを設置してみましょう。
完成イメージは下記のとおりです。
図より、仮想スイッチは A と B の2つが必要となりますので、まだ作っていない仮想スイッチBを作っておきます。
プライベート用の仮想スイッチを作成
仮想ルータはネットワークOSによって実現するため、仮想マシン(ネットワークOS) と 仮想マシン(Linux) の間の通信のための仮想スイッチB を作ります。
仮想スイッチの どの種類の仮想スイッチを作成しますか というところで、"プライベート" を選択して作成します。
仮想仮想ルータ用の仮想マシンを作成
仮想ルータは、ネットワークOSを用いて実現します。そのOSをインストールすための仮想マシンを作成します。
仮想マシンの作成方法は、下記をご参照ください。
仮想マシンにネットワークOSをインストール
ルータの機能を実現するために、ネットワークOSを使用します。今回インストールするネットワークOSは、「 VyOS 」となります。
Wikipediaから引用
オープンソースで開発されているネットワークOSである。主にソフトウェアルータとして運用されるDebian GNU/Linuxを基板として開発されている。
VyOSのホームページ の Downloads -> Stable Version を選んでインストールDVDのISOファイルをダウンロードします。2017.04.08現在の最新は 1.1.7 となります。
仮想マシンのDVDドライブ設置で、イメージファイルのパスを上記でダウンロードしてきた VyOS のインストールDVDイメージに設定し、仮想マシンの起動を行うと、以下のような画面が表示されます。
数秒間放置か、ENTERを押すと起動が始まり、ログイン入力を聞かれますので、上記の通り User名 : vyos、 Password : vyos でログインします。
ログイン後、 "install image" というコマンドを実行するとインストールが始まります。
設定内容に聞かれますが、
ハードディスクをすべて消しますか? と パスワードは?
という質問以外は、デフォルトで問題ないです。
インストールが完了すると、以下のような画面となります。
"poweroff" コマンドを入力して、仮想マシンのシャットダウンをします。
その後、仮想ルータ用の仮想マシンの設定を変更します。
上記の通り、ネットワークアダプターを2つ追加し、外部用とプライベート用の仮想スイッチを設定して、起動します。
ログイン後に、"ip a"と入力すると、2つのNICが認識されていることがわかります。
仮想ルータの設定
必要なものはすべて準備できましたので、あとは設定だけです。設定後のイメージは下記のとおりです。
※192.168.10.1 に DNSサーバあり
ルータの設定編集モード
$ configure
定の保存(編集モード中)
# commit # save
設定(編集モード中)
# set ***
*** に設定したい内容を入れます
削除(編集モード中)
# delete ***
*** に削除したい内容を入れます
確認(編集モード中)
# show ***
*** に表示したい内容を入れます。何も入れない場合、すべての設定情報が表示されます
編集モードの終了(編集モード中)
# exit
必要な設定は以下の通りです。
# set service ssh port 22 # set system time-zone Asia/Tokyo # set system name-server 192.168.10.1 # set system gateway-address 192.168.10.1 # set service dns forwarding cache-size 0 # set service dns forwarding listen-on lo # set service dns forwarding listen-on eth1 # set service dns forwarding name-server 192.168.10.1 # set service dns forwarding system # set interfaces ethernet eth0 address dhcp # set interfaces ethernet eth1 address 10.10.0.1/16 # set nat source rule 10 outbound-interface eth0 # set nat source rule 10 source address 0.0.0.0/0 # set nat source rule 10 translation address masquerade
DNSサーバがあるので、eth0 に ‘dhcp’ を設定しています。
また、上記設定より VyOS の sshデーモンが起動されますので、teraterm等でVyOSにログインすることもできます。
上記設定が完了した後に、仮想マシン(Linux)のレガシネットワークアダプターの仮想スイッチを プライベートの方に設定して、起動し、IPアドレスを設定後のイメージ通りにすれば、完了です。
(やっと完了~~)